ランディス

ツールも佳境。
今年のツールは本当にスター性のある選手が少ない。ビノクロフがでていたら、いいにせよ悪いにせよ、熱い戦いをしてくれるのに・・・なんーんて思っていた。
で、いまいち盛り上がらない今回のツールであったが、最後の最後でランディスが、二日にわたってドラマを見せてくれた。ともに山岳ステージ。テレビ放送も6時間と5時間というロングバージョンである。その一日目の最後の勝負どころで、優勝候補筆頭のランディスがまさかまさか遅れてしまう!レース激震である。最後はメルクスにひかれなんとかゴール。1位から一気に11位に転落した。レース後のインタビューで、あー、自分の今年のツールは終わった。早く帰ってビールでも飲みたい。と、言っていた。
で、次の日、レース中盤から、なんとランディスが一人逃げ始める。エースの一人逃げである。集団もタイム差があるのでしゃかりきには追わない。で、そのまま先頭集団も追い越した。一人ひたすら逃げる。結局、最後まで逃げきり、単独ゴールを決めた。これで一気にトップから30秒差まで詰め寄った。すげーーーーー。
すごすぎる。
最後の方は世界中の自転車ファンがランディスを応援していたのではないだろうか。感動した。いろいろな偶然が重なり成功した逃げではあるが、そのミラクルを引き寄せるのは、ほんの少しの勇気なんだと、痛感。
それにしてもあの水をかぶりながら走るのは、誰のアドバイスだったのだろうか。終始ボトルの水を頭からかけていた。50本くらいはかけていたのではないだろうか?もう病的である。その原因は私が考えるに、山岳で脱落した日にランスがこっそりやってきて、ボトルの水をかぶるようにささやいたのではないだろうか?で、ランスの言うことを聞かないとおっかないから、水をずっとかぶっていた。で、ランスがずっとどこかから見ている気がして、サボれずひたすら逃げ続けた。違うかな?今年のディスカバリーが弱いのはあきらかにランスという恐いおっさんがいなくなってみんなの緊張感が足りないせいだ。やっぱ恐いおっさんもチームには必要なんだなー。
結局タイムトライアルまでに帳尻をあわせてきたランディス、総合優勝できるかなー?