日曜ツーリング

朝7時過ぎ、友達から電話があった。いつもは日曜は早朝から走っているのだが、この日はきっと朝早いと路面が凍結しているし、9時頃からたっぷり走る予定にしていたので、まだ布団の中にいた。電話の内容は、今日、山に行ってだいじょうでしょうか?という内容だった。先週はこの辺に雪が無くて、山の上に行くと大雪だった。今日はこの辺ですでに雪が積もっている。山の上、やばいかも?でも今日の山は先週よりは少し低い。ただ先週より雪の多い地域でもある。結局行ってみないとわからないので行くことにした。
某ショップのツーリングに何年ぶりかの参加。いつもは午前中しか時間がないので参加できないが、今日は時間が合うので急遽申し込んだ。久々なので半分くらい知らない人だった。
いざ出発。とりあえず北へ舗装路をどんどん登っていく。舗装路ではあるがどんどん雪が多くなる。雪で滑って路肩に落ちている車や、引き返そうとUターンをしようとしてUターンできずに道をふさいでいる車とかがある。自転車でも道を登りながらコントロールが効かなくなりスピンしたりする。坂が急になってきたので前のギアをインナーに変速すると、フロントディレイラーが凍結していて動かない。靴の踵でガン!と内側に蹴り込んでインナーに入れたら、今度はインナーギアの溝が凍っていて、チェーンがギアにかからずペダルがクルクルクルクル空転。ありゃりゃりゃりゃーーーである。笑ける。仕方なく立ち止まり、ギア板にボトルの水をかけ、氷を溶かし、インナーギアに入れ再出発。この時点で既に大変である。でも大変であるが非常に愉快。この時点では。。。。
舗装路を登るだけで結構時間を食ってしまったので、登山道には入る前に食事休憩。みな準備よく、湯沸かしと暖かい食べ物を持ってきている。自分は持ってないので味噌汁とコーヒーをお裾分けしてもらう。寒いので非常にありがたい。
食事をすますと身体がどんどん冷えるので先を急ぐ。で、目的の登山道到着。進入。即、ドカ雪っ!!そーーーっと足を踏み入れないと身体がぐーーっと沈んでいく。とりあえず股間のところで沈むのは止まるが、もっと深く積もっているところもある。道は見えないが、道らしいところを探し、慎重に進む。左は谷。道から足を踏み外すと、危険。雪はクッションが良いので落ちても怪我をすることはないが、上がるのが大変である。一度コースを遮る木をよけるために谷側から回ったら、雪に沈んでしまいコースに復帰するのに苦労した。下が柔らかいので踏ん張れないし、雪だらけでつかむところがない。泳いでいるようだった。そんな状態が続く。(たぶん1時間くらい)ふかふかの雪を後ろの人が沈みにくいように圧雪しながら進む。先頭の人はその上雪をかき分けていくのでもっと大変だ。(私は2番目)雪に沈んだ脚の抜き差しだけでかなり体力を消耗する。先週も大変な経験をしたが、今回はより高難度高強度。通常乗っていけるところが全く乗れない。下りも登りも平坦もひたすら自転車を押す。いや押すというか、自転車はピッケルのようになっていた。前方の雪に自転車を突き刺し、そこまで歩く。また前に自転車を投げる。歩く。その繰り返し。なんとかピークまで行けたが、下りもまともに乗れそうにない。最も速く安全に下に降りるコトのできそうなルートをとる。しばらく行くとなんとか乗れそうになる。乗れば、楽しい。自分はいつもは登りも下りも自転車のサドルの高さを変えることはないタイプだが今回は少し下げた。前加重になると前輪が雪に埋まり、倒立しやすいので、後ろ加重にして少し重心を下げたかった。新雪の上をスキーで下るように雪に沈まないように滑る感覚。こう書くと楽しそうだが、大変だ。でも実は楽しい。全くおすすめできないが、なかなか体験できないおもしろさだった。
こんな雪深いところに自転車で来ているグループはさすがにいなかったが、ハイカーとは数組遭遇。好きモンはいるもんだ。ラーメン食べてビールを飲んでいる人(うらやましい)、早く下らないとまずいのに、道をよく知らない人(自分も知らないが)、ハイカー恐るべしだ。
無事舗装路、大原近くに出る。ひさびさの大原から市内までの舗装路ライド。ゆっくり下ると身体が暖まらないので、トンネル手前からアタック。最後八瀬遊園から単独逃げをかますが決まらず終了。心臓が飛び出そうなほどモガいて、これも久々に楽しかった。
4時半頃北山解散。
ひどい条件と言えば相当ひどい条件だった。それでもどしゃぶりの雨よりはマシ。雨はもっと身体が冷える。今回条件が悪かったのでその分悪条件における装備の重要性を認識できた。ウエアに関しては動いている限り全く問題なし。パタゴニアR1にパタゴニアのパーカー、パタゴニアのベスト、下はレーパンにスゴイのサブゼロタイツ。もう一枚オーバーパンツがあっても良かったが、荷物になるので雪なら要らない。雨なら要るかな。靴下はパタゴニアの薄手ウール、シューズはシマノSHーMT90。靴は中に少し水が進入していたがソックスが充分保温していた。あと追加で足首からの雪の進入を防止するカバーを着けるかどうかが今後の課題。(今回ほどひどい雪は珍しいし、着けると雪の進入防止には有効だが自転車に乗るときクランクに擦れてシャカシャカ音がする。柔らかいネオ・プレーンのような素材のものがあればいい。)
問題だったのはやっぱり手袋だ。自分の持つ優秀と思われる3セットを持っていき、代わる代わる2枚重ねで使用していたが、どれも濡れてしまうと、高速で下るとき寒い。完全に防風で防水で保温性の高いモノがもう一つ欲しい。先週まで雪用にゴムの厚手手袋をリュックに入れていたのを出していったのはミスだった。これを間に挟むとマシだったかも。