朝七時すぎ、田舎道を走っていた。
一人、ロードツーリング。
ゆるすぎず、激しくもなく。
ぼ〜っとしたサイクリングだった。
モチベーションが上がっていない時、一人だと時間をつぶすようにただだらだら走ってしまう。
ま、それでも乗っているのは楽しい。
すると前から、ロードツーリングの人がポツ、ポツ。
で、ちょっと間が空いて、ポツポツポツ。
でまたちょっとしてポポポポポポ。
とやってきた。
老若男女。全部で十五人くらいか?結構多い。
道は私の側は下っていたが、向こう側のは登っていたので、皆がニコニコとかほのぼのという感じではなかったけれど、すれ違い時に声をかけると、楽し苦しそうな声が返ってきた。
ちょっとうらやましかった。
どってことない夢だ。

サイクリング日和に、かわいい(主観的に)彼女(または奥さん)と、自転車でツーリングに行く。
こういうことを夢見ている人は多いと思う。
だがそれは非常に難しい。
だいたい自転車の好きな野郎は、シャニムに走ろうとする。
シャニムじゃなくても平気で距離を多く走る。
丘や峠があっても立ちこぎで一気に登ってしまおうとする。
それに普通の女性が楽しくついていくことは非常に困難だ。
だいたいムッとされ、喧嘩する羽目になる。
なので、そういう夢は夢としておいておくほうが無難である。
休みの日に一緒じゃなくても、一人で自転車に乗りに出かけることを快く見送ってくれる。
これだけでも非常にありがたいと思わなければならないのだ。
結婚して、休みの日の早朝に、そ〜〜っと忍び足で家を出ようとして、
ガタン
と音を立ててしまった時、
「ん??どこ行くの?
あ〜ん?また自転車か?
それやったら食器洗ってから行ってや〜〜。」
と、布団の中で奥さんにぶちキレられる。
これでも実はありがたいと思わなければいけない。
自転車に乗れるのだから。
もし乳飲み子を含む子供三人を残してどこかに出て行かれた日にはもう自転車に乗りたくても乗りに行くことは難しい。
自転車乗りにありがちな悪夢である。
ちなみにうちの家はそうではありません・・・・