とれとれ

とれとれの人はすごい。とれとれの人というのはとれとれラリーに出るような人。とれとれの人は走って楽しい道をいっぱい知っているし、日々そういう道を探している。自分もかっては走れる道をいつも探していたが、自分の近くのエリアでそこそこのルートを確保したので最近はそこを周遊することだけで満足してしまっている。堕落だ。とれとれの人は担ぎをいとわない。いやむしろ自転車を担ぐの大好きだ。山の中の道無き道を担いで登っていって、走れる道が見つからず、また道無き道を担いで降りてきても、笑っている。むしろそれが楽しいように。それでも極上の長い下りを発見した喜びは何物にも換えられないくらいうれしいと思う。自分もそうだった。それは宝物を見つけたのと同じくらいうれしい。仲の良い友達に新しいルートを紹介するときはもっともご機嫌だし、誇らしいのだ。それはマウンテンバイカーにとって未知のおもしろいコースを走ることはなによりのごちそうだから。ただ、とれとれにはまるということは半端ではない。女子の参加率も限りなくゼロである。だからというわけではないがとれとれの人には独身が多い。ま、休みの日に一日中山にいるのだからそれもしかたない。ある意味現代の修験僧なのだ。