セルフディスカバリー王滝100km

九時間四十分!!
なんとかぎりぎり完走。
終了制限時間との闘いだった。
長い長い一日となった。
ざ〜〜っと振り返ってみると、
前日、会場入り、楽しくってビールを飲みすぎてしまう。(反省)
当日、三時起き。少し気持ち悪いがなんとか食事を済ませ、六時スタート。
舗装路の上り区間で前へ前へ行く。
ダート区間もひたすら上り。
個人的には得意な部分なのでまたまた前へ前へ行く。
下りに入るまでに結構前のほうにいけたと思う。
そこから少し平坦から下り基調。
こうなると自分より上手な人にどんどん抜かれる。
やっぱり下りは下手だ。
ただ、自分よりうまい人にどんどん抜かれてそれを見ているうちに、ラインの取り方などがわかった気になる。
で、調子よく自分も結構なスピードで下りをとばしていると突然落車。
路面にヘッドスライディング。
両肘と両膝をしこたま打つ。
とりあえず自転車をコースからよけ道端でうずくまる。
う〜〜〜〜〜〜っ、って感じ。
どこか折れたりはしてなさそうだけど、かなり痛い。
痛いところを確認すると、ひじとひざから血がだらだら。
とりあえず水で汚れを洗い流す。
次は自転車。どこも壊れていない。
自転車の通りの激しくなるのを見送っておもむろに再スタート。
下りを恐る恐る終え、再び上りだすとひざが痛くてペダルに力が入らない。
ゆるい上りならまだしも少しでも路面ががれていたりすると、登れなくなる。
ひえ〜〜〜。
まだ20km地点だ。
一方通行、出口は80km先。
家から小浜の距離だ。
ここからが過酷な王滝となった。
とりあえず30kmの第一チェックポイントを目指す。
乗ったり押したりのダートは非常に長い。
押しているとあと五キロでチェックポイント!とか声をかけてもらう。
それが非常に長い。
リタイヤしようか?
知り合いが一人一人声をかけて抜いていく。
チェックポイントでも少し話をし、元気をもらい、リタイヤせずリスタートする。
次は60kmのチェックポイント。
もう上りでも下りでも抜くことは無い。
抜かされるだけ。
えらいたくさんの人が出ているものだ。
次から次に人がやってくる。
60kmのチェックポイントでは初めて腰を下ろし背中を伸ばす。
知人としばらく話をし、先に行ってもらう。
75kmの最終チェックポイントまでに、自分の知り合い全員が追い抜いていった。
あとは自分だけか。
完走できるのか?
とりあえず押し続ける。
すでにタイムとか順位とかは意識に無い。
完走だけはしなければ。
来年まで宿題を残したくないからか。
完走できないことを何かのせいにしようとする自分になりたくないからか。
ただひたすら押す。
これはこれできつい。
最終チェックポイントをアシきり三十分前七時間半で到着。
これで一安心。
少し休んで水を補給して出発。
でしばらく舗装路を登ったらまたまたダートの上り。
1400mの峠を二つ越える。高度差200mと100mの二つだ。
押しているとつらくてつらくて何度も泣きそうになった。
王滝恐るべしだ。
最後の峠を越えると長い長い苦手な下り。
400mを一気に下る。
このうえパンクだけはしたくない。
まさに泣きっ面に蜂になる。
パンクやメカトラブル、雨などの悪条件があったら即リタイヤしていたと思う。
慎重に慎重に下り終え、最後ゴールのフラッグが見えたら本当に感激した。
やっぱり伝説の王滝だ。
すぐに救護室で治療をしてもらう。
もう七時間以上前の外傷は血が真っ黒になってかたまっていた。
ひざがじんじん熱い。
となりで怪我の治療中の人は平気そうな顔をしていたが傷の深さはそうとうなものだった。
恐ろしい〜。
待っていてくれた友人たちに感謝し、馬鹿話をし、ご飯を食べて、風呂によって、帰宅。
運転してくれた知人には大感謝である。
全体の感想としては私には王滝は過酷だった。
まさに一つの方向のマウンテンバイカーの力をはっきりと順位にする。
まだまだ未熟というか、力が不足している。
特にというかやっぱりというか下りは一番の課題ではある。
他にも準備からなにからいろいろ自分の問題点に気がついた。
ただ、今の時点では疲れすぎてへこんでいるので、来年は出たい気持ちに向かないかも・・・・