酒と自転車と

いろいろな自転車乗りがいる。ロードレーサーで一緒に走りに行って、最初の数本の峠はマイペースで後ろからゆったり登ってくる。3時間とかしても相変わらず同じペースで登ってくるのでいつの間にかそのマイペースが自分の必死と同じくらいになり、そのうち追いつけなくなる。そんなやつとか。
マウンテンバイクで山を走りにって無理すれば乗れそうな、自分的にはもっともおいしい部分も最初から担ぎまくり、4時間とか6時間とか山に入っているうちに今度は自分の方がヘロヘロになり、乗れそうな所も乗れなくなり、押していると担ぎで追い抜かれる。そんなやつとか。
ともかくいろんなやつが世の中にはいる。で、自分の得意を考えてみると、レースなら時間的には1時間くらい、そこそこ高強度で、登りはきつめでそこそこ難しく、下りはできれば簡単なコース。こんなところ。ま、得意とはいえ自転車の場合速い奴はたいがいどんなときも速いので自分の最も得意なシュチュエーションだからといって速い人に勝てることはまれである。レースでなければ特に勝ち負けだけが楽しみじゃない。ないんだけど何人か集まるといつもがちゃがちゃやるのは自分でもある。
酒も似てる。この場合勝ち負けはないが、自分の得意なパターンというか自分のいつものパターンがある。外でだと1時間から2時間くらいで、がばがば高強度というかハイピッチで飲みまくる。で気がつけばハイテンション、直にヘロヘロになり、何を話しているのかよくわからなくなるが、とりあえずビールを飲み続ける。じっくり時間をかけてつまみを味わいながらとか、酒の味を味わいながらとか、おしゃべりを楽しみながらとか、そういうのがあんまりない。例えば会話とか、「うわーー、牡蠣フライ!スキー!!」とか、「お芋さんとか、おあげさんは、なぜ「さん」づけで、「君」づけじゃないんだ!」とかからんでみたり、意味不明無価値な会話しかしない。「お魚は「ちゃん」づけでもいいだろう?」とか頼んでみたり。。。バカ丸だしだ。
これからは自転車も酒も勝ち負けにだけとらわれず、、少しは立ち止まって、何かを眺め、何かを考えてみよう。